結論から言うと、月給23万円の手取りは約18万円となります。この記事では、月給23万に関する情報をわかりやすく便利なツールを用いながら解説しています。
具体的には当記事では下記の内容を解説しています。
- 正確な手取り額と、引かれる税金・社会保険料の内訳
- 一人暮らし・夫婦など、ライフスタイル別のリアルな生活費
- 平均年収との比較でわかる、自分の収入の現在地
さっそく、月給23万円のリアルな世界を覗いてみましょう。
あなたの月額手取り額 (目安)
—
- 健康保険—
- 厚生年金—
- 雇用保険—
- 所得税—
- 住民税—
このシミュレーションは賞与(ボーナス)を含まない月給23万円を基準とした概算値です。社会保険料は選択された都道府県の協会けんぽ(令和6年度)の料率、所得税は源泉徴収税額表を、住民税は標準的な税率を元に計算しています。正確な金額は給与明細や市区町村にご確認ください。
都心で自立・一人暮らし
手取り18.4万円モデル
家賃 | 65,000円 |
手取りの3分の1が上限。駅からの距離や築年数で調整を。 | |
食費 | 35,000円 |
週1〜2回のまとめ買いと自炊中心で。外食は週1回までが目安。 | |
水道光熱費 | 12,000円 |
電力・ガス会社の切り替えで固定費を削減。家電の待機電力にも注意。 | |
通信費 | 4,000円 |
格安SIMへの乗り換えが最も効果的。自宅回線とのセット割も検討。 | |
趣味・交際費 | 30,000円 |
予算を決め、その範囲で楽しむ工夫を。給料日前の使いすぎに注意。 | |
日用品・他 | 10,000円 |
突発的な出費(冠婚葬祭など)に備え、予備費として考えるのが吉。 |
協力して暮らす・二人暮らし
片働き・手取り18.4万円モデル
家賃 | 80,000円 |
一人暮らしより広い部屋が必要。郊外や築年数を譲歩して固定費を抑える。 | |
食費 | 45,000円 |
自炊が基本。二人で料理すれば食費も娯楽費も節約できる。 | |
水道光熱費 | 18,000円 |
在宅時間が長いと高くなりがち。節水を心がけ、契約アンペアを見直す。 | |
通信費 | 7,000円 |
ペア割や家族割を活用。不要なオプションは定期的に見直す。 | |
保険・医療費 | 8,000円 |
将来を見据え、最低限の生命保険や医療保険の加入を検討。 | |
お小遣い・他 | 15,000円 |
家計は一つにまとめ、お互いのお小遣いを決めておくと揉めにくい。 |
将来のために貯める・実家暮らし
手取り18.4万円モデル
実家に入れるお金 | 40,000円 |
家賃や食費分として感謝を込めて。金額は家庭のルールに合わせて決める。 | |
食費(外食など) | 20,000円 |
友人とのランチや飲み会など。平日のお弁当持参でさらに節約可能。 | |
通信費 | 4,000円 |
自分のスマホ代は自分で。実家のWi-Fiをありがたく使わせてもらう。 | |
趣味・交際費 | 30,000円 |
自由に使えるお金が多いが、使いすぎは禁物。自己投資も視野に。 | |
自己投資・勉強 | 20,000円 |
キャリアアップのための書籍代やスクール代。将来への最大の投資。 | |
保険・その他 | 10,000円 |
個人年金保険やiDeCoなど、貯蓄と節税を兼ねた制度の利用も検討。 |
月給23万円の手取り約18万円!年収・各種控除の内訳は?
基本給 | 230,000 円 |
総支給額 | 230,000 円 |
健康保険料 | -11,760 円 |
厚生年金保険料 | -21,960 円 |
雇用保険料 | -1,380 円 |
所得税 | -4,200 円 |
住民税 | -8,200 円 |
控除合計額 | -47,500 円 |
差引支給額 (手取り) | 182,500 円 |
※社会保険料は協会けんぽ令和6年度の料率、住民税は前年同所得と仮定した概算額です。
年収換算(目安)
額面年収 | 手取り年収 | |
---|---|---|
ボーナスなし | 276万円 | 約219万円 |
ボーナスあり (計2ヶ月分) |
322万円 | 約258万円 |
月給23万円と聞くと、手取り額がいくらになるのか気になる方も多いでしょう。
まず、月給23万円の方の手取り額は、おおよそ18万〜19万円前後になるのが一般的です。これは、雇用保険、健康保険、厚生年金、所得税、住民税などが差し引かれるためで、控除額は合計で5万円前後になるケースが多く見られます。
扶養家族の有無や住んでいる自治体によって住民税の額が変動するため、正確な手取り額は人によって異なりますが、平均的には18万円前後が目安といえるでしょう。
控除項目の中でも特に大きいのが社会保険料です。会社員であれば、健康保険や厚生年金の保険料を毎月支払うことになりますが、これらは将来の医療や年金給付に活用されるため、決して無駄ではありません。ただし、こうした支出を見落としたまま家計を立てると、「思ったより生活が苦しい」と感じる原因にもなりかねません。
社会保険・税金などの控除額はいくら引かれる?
項目 | 目安金額 |
---|---|
社会保険料 | |
厚生年金保険料 | 約 21,960 円 |
健康保険料 | 約 11,760 円 |
雇用保険料 | 約 1,380 円 |
税金 | |
所得税 | 約 4,200 円 |
住民税 | 約 8,200 円 |
控除合計 約 47,500 円 |
※東京都勤務・40歳未満・扶養家族なしの場合のモデルケース。金額は各種条件により変動します。
一般的な会社員であれば、まず差し引かれるのは「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」といった社会保険関連です。
たとえば東京都で働く30歳前後の独身会社員を想定すると、厚生年金でおよそ2万5,000円、健康保険で約1万円、雇用保険で数百円が引かれることになります。ここまででおおよそ3万5,000円程度が控除される計算です。
加えて、税金として「所得税」と「住民税」が差し引かれます。所得税は給与に応じて課税され、月給23万円であれば毎月2,000円〜4,000円程度。
住民税は前年の所得を元に計算されるため金額は人によって異なりますが、5,000円〜1万円ほどが相場です。これらを合算すると、税金として1万〜1万5,000円前後が引かれることになります。
結果として、月給23万円のうち4万5,000円〜5万円程度が毎月差し引かれ、手取りは18万円前後に落ち着くのが一般的です。なお、扶養家族の有無や居住地によって住民税額は変動し、加入している健康保険組合によっても保険料率は異なります。
月給23万円の年収とボーナス込みの総支給額は?
月給23万円と聞くと、つい毎月の収入だけに目が行きがちですが、実際に大切なのは1年間でいくら稼げるか、つまり年収や総支給額です。毎月の給与に加え、ボーナス(賞与)の有無によっても大きく異なります。
これは「額面年収」であり、手取りではありません。ここから社会保険料や税金が引かれ、手取りベースでは年間およそ220万円前後に収まるケースが多いでしょう。年間を通して計算すると、ボーナスなしの生活は、毎月の出費に常に注意を払う必要があります。
一方、企業によっては年に1回または2回の賞与が支給される場合もあります。
仮に年間で2カ月分のボーナスが出るとすれば、23万円×2か月分で46万円。これを上乗せすると、年収は276万円+46万円=322万円となります。
さらにボーナスが多い企業では、3カ月分〜4カ月分(69万円〜92万円)支給されることもあり、年収は345万円〜368万円にまで増える可能性があります。
ただし、ボーナスは確約されたものではなく、業績や人事評価に連動するため、年度によって支給額が変わる点には注意が必要です。
また、ボーナスも課税対象であるため、支給額すべてが手元に入るわけではなく、実際の受取額は7〜8割程度にとどまるケースが多いです。
月給23万円の生活レベルとは?一人暮らし・夫婦・実家暮らし別シミュレーション
同じ月給23万円でも、暮らし方でこんなに違う!
自由と自立のスタイル
プライベートを最優先できる一方、経済的な余裕は少なめ。計画的な支出管理が生活の質を左右します。
協力と節約のスタイル
精神的な支えは大きいですが、一人当たりの負担は重め。共働きも視野に入れたいライフプランです。
堅実な未来準備スタイル
経済的余裕と貯蓄力は圧倒的。将来の目標に向けた準備期間として最適です。家族への感謝を忘れずに。
一人暮らしの場合。都市部であれば家賃は6万〜8万円が相場です。
そこに食費や水道光熱費、通信費、交通費などを加えると、毎月の固定費だけで13万〜15万円ほどに達します。手取り18万円のうち自由に使えるお金は3万円前後となり、交際費や貯金に充てられる額は限られます。支出を厳しく管理すれば、最低限の生活は可能ですが、余裕があるとは言えません。
次に、夫婦2人で暮らす場合。共働きであれば、世帯収入は単純に2倍となるため、生活の選択肢は広がります。しかし、どちらかが専業主婦(夫)であれば、月給23万円のみで生活を支えることになります。
この場合、家賃を抑えたり、食費を節約したりと、かなり工夫が必要です。子どもがいる場合は、現実的には厳しいと感じる家庭も少なくありません。
同じ月給23万円でも、生活スタイルによって実感する生活レベルは大きく異なります。家賃の有無や同居人数、支出の管理力が、生活の余裕に直結するため、自分に合ったスタイルを選ぶことが重要です。
一人暮らしの場合の月給23万円の生活シミュレーション
- 家賃
- 食費
- 水道光熱費
- 通信・雑費
- 残り(娯楽・貯金)
仮に家賃を6万5,000円とした場合、手取り18万円のうち3分の1以上を住居費が占めることになります。
次に必要となるのが食費です。自炊を中心にすれば月2万〜3万円に抑えることは可能ですが、外食が増えると一気に4万円を超えることもあります。さらに水道光熱費・通信費・交通費などの固定費を合わせると、5万〜6万円程度かかります。
ここまでの支出をまとめると、家賃6万5,000円、食費3万円、その他の固定費5万5,000円として、合計で15万円。
一人暮らしは自由な反面、すべての生活費を自分一人でまかなうため、計画的なお金の管理が欠かせません。毎月の収支を記録し、どの支出が多いかを把握するだけでも、節約につながります。とくにスマートフォンの通信プランや電気・ガスの契約内容は、見直すことで固定費削減につながることが多く、見落としがちな節約ポイントです。
月給23万円での一人暮らしは決して贅沢はできませんが、日々の工夫次第で安定した生活を送ることは十分に可能です。将来を見据えて、少しずつでも貯蓄や投資に回す意識を持てるかどうかが、生活レベルに差を生むポイントになるでしょう。
既婚者共働き or 片働きでの生活シミュレーション
- 家賃
- 食費
- 光熱費・通信費
- その他
月給23万円で結婚生活を送る場合、共働きか片働きかによって生活の見通しは大きく変わります。まず共働きで、配偶者も同程度の収入(23万円)があるケースでは、世帯月収が46万円となり、手取りはおおよそ36万円程度が見込まれます。これだけあれば、家賃10万円の2LDKに住んでも、毎月の生活費や貯蓄に余裕が持てる水準です。
生活費の内訳としては、家賃が10万円、食費が5万円、水道光熱費・通信費などで3万円、その他日用品・交通費・交際費で3万円と仮定しても、まだ手取りの半分以上が残ります。
余剰資金を貯金や教育費、老後資金の準備に充てることも十分可能で、共働きであれば「節約を強く意識せずに生活できる」レベルと言えるでしょう。
一方で、片働きの場合、収入は月給23万円(手取り約18万円)のみとなり、家計のやりくりはかなりシビアになります。仮に家賃を7万円に抑えたとしても、食費3.5万円、水道光熱費・通信費で2.5万円、その他生活費で2万円と見積もると、月の支出は15万円前後。貯金や予備費に回せる金額は限られ、突発的な支出が家計を圧迫するリスクも高まります。
特に、子どもがいる家庭では、教育費や医療費などの支出が増えるため、月給23万円の片働きでは「最低限の生活」が現実的な水準です。この場合は家賃補助や児童手当、公的支援制度の活用が家計を支えるポイントになります。
実家暮らしの場合の月給23万円の生活費シミュレーション
給23万円で実家暮らしをしている場合、家計にかかる負担は大きく軽減されます。家賃、水道光熱費、食費の一部などを家族が担ってくれることで、自由に使えるお金が格段に増えるのが特徴です。
具体的な支出例を見てみましょう。実家に生活費として3万円を入れた場合、残りは15万円。ここから、通信費1万円、交際費や趣味に3万〜5万円、交通費や日用品で1万〜2万円といったところが一般的な内訳です。
貯金に回せる額も多く、毎月5万〜7万円を積み立てることも現実的に可能です。
ただし、注意したいのは「支出のゆるみ」です。自由になるお金が多いからといって、無計画に浪費してしまえば、せっかくのチャンスを逃すことになります。実家暮らしは金銭的に最も余裕のある時期とも言えますが、それを将来に備える時間と捉えるか、今を楽しむために使うかで、数年後の経済状況には大きな差が生まれます。
実家に住んでいる間に、生活防衛資金として100万円を目標に貯めておく、あるいはつみたてNISAやiDeCoなどの制度を活用して資産形成をスタートさせるのも有効です。実家暮らしは「お金が貯まる環境」が整っているからこそ、計画的に使わなければ意味がありません。
月給23万円は少ない?平均年収・中央値と比較
月給23万円という金額は、日々の生活には困らないように思える一方で、「この収入は少ないのか?」と不安に感じる人も少なくありません。実際に平均年収や中央値と比べてみると、月給23万円の位置づけが見えてきます。
これを月給に換算すると、おおよそ38万円前後となります。単純に比較すれば、月給23万円は平均よりもかなり下回っていることになります。ただし、平均値は高年収層の影響を受けて大きく引き上げられる傾向があるため、必ずしも「現実的な基準」とは言い切れません。
そこで注目したいのが「中央値」です。中央値とは、収入が高い順に人を並べたとき、ちょうど真ん中に位置する人の年収を指します。
日本の年収中央値は約370万円程度とされており、これを月給に換算するとおよそ28万〜30万円になります。つまり、月給23万円は、中央値と比較してもやや低めの水準にあることがわかります。
一方で、年齢や働き方によってこの見え方は大きく変わります。20代前半や未経験からの転職直後であれば、月給23万円は決して低すぎるわけではなく、むしろ平均をやや上回るケースもあります。
逆に、30代後半や家庭を持つ世代では、生活コストとのバランスを考えると、物足りなさを感じることもあるでしょう。
月給23万円が多いか少ないかは、年齢、地域、家族構成、将来の目標によって判断が分かれます。大切なのは、「今の収入が生活に対して適切かどうか」を見極めることです。
月給23万円は日本全体の平均年収・中央値と比べて高い?低い?
日本の平均年収は国税庁の調査によると約458万円(令和4年時点)とされています。これはボーナスを含めた年収ベースであり、月給に換算すると約38万円程度になります。
そこで参考になるのが「中央値」です。日本の年収中央値はおおよそ370万円前後とされており、ボーナス込みで月あたりに直すと、約28万〜30万円程度となります。この数字と比べても、月給23万円はやや低めの水準にあると判断されます。つまり、全体的に見て、月給23万円は「平均よりも下」「中央値よりも少し下」という位置づけにあるのが現実です。
ただし、年齢層や業種によってこの印象は大きく異なります。たとえば、20代前半の新社会人であれば、月給23万円は平均を上回るケースも多く、特に地方では「十分に高い」と評価されることもあります。一方で、30代後半以降や子育て世帯にとっては、生活費・教育費・住宅費などの負担が増す中、やや物足りない水準と感じられることもあるでしょう。
年代別・業種別で見ると月給23万円はどう位置づけられる?
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、20〜24歳の平均月収は約20万円前後となっており、この層においては月給23万円は平均よりやや高めの水準といえます。新卒入社1〜3年目の会社員でこの給与が得られていれば、比較的順調なキャリアスタートと言えるでしょう。
25〜29歳では平均月収が約23万〜24万円に上昇するため、月給23万円はちょうど平均的な水準にあたります。ただし、経験年数や役職によって個人差が出やすい時期でもあるため、同世代内でも給与格差は広がり始める傾向があります。
次に業種別で見ると、月給23万円の印象はさらに異なります。たとえば、介護・保育・小売・飲食業など、比較的給与水準が低いとされる業界では、23万円はむしろ「高め」の水準に位置づけられることもあります。
一方で、IT・金融・メーカー・建設業など、全体の給与が高い業界では、新人レベルまたはやや低めのラインにとどまる場合があります。特に都市部の営業職や技術職で成果を重視する企業では、月給30万円を超えるスタートも珍しくないため、業種によっては「少ない」と感じることもあるでしょう。
月給23万円の仕事ってどんな職種?業種・勤務形態・労働内容を解説
職種として多いのは、事務職や営業職、サービス職、製造系の現場スタッフなどです。たとえば、一般事務職では地域や企業規模によって差はありますが、未経験スタートや中小企業では月給23万円前後が標準的な水準です。
営業職では固定給+インセンティブという給与体系が多く、固定部分が23万円に設定されているケースも見られます。
次に業種別に見ると、介護・医療補助・小売・飲食・物流といった、いわゆる労働集約型産業に多い傾向があります。こうした業界では人材不足を背景に初任給が底上げされており、以前よりも月給23万円が提示されるケースが増えています。また、製造業や運送業の現場系ポジションでも、夜勤や交代制勤務が加わることで月給23万円に達することがあります。
労働内容としては、オフィス内でのデスクワークから、店舗での接客対応、現場での体力仕事までさまざまです。共通して言えるのは、「専門性はそれほど高くなくても採用されやすいが、労働時間や拘束時間が長い傾向がある」点です。特に、残業やシフト勤務によって手当がつく場合、基本給が21万〜22万円でも最終的に月給23万円に届くことがあります。
月給23万円はどんな職種・業種に多い?具体例を紹介
月給23万円という給与水準は、日本の労働市場において特別高くもなく、かといって最低水準というわけでもありません。実際には、幅広い職種・業種で見られる金額であり、特に20代〜30代前半の働き手に多く分布しています。ここでは、具体的にどのような業界・職種に多いのかを紹介します。
まず目立つのは、事務系職種です。たとえば一般事務、営業事務、人事・総務のサポート業務などでは、未経験採用や地域限定職であれば月給23万円前後の提示が一般的です。特に地方や中小企業では、基本給が22万円前後で、通勤手当や住宅手当などを含めて23万円になるケースも見られます。
次に多いのが販売・サービス業です。アパレルや家電量販店、携帯ショップの販売スタッフ、飲食店のホール・キッチン担当など、接客を伴う業務でこの水準の給与が設定されることがよくあります。シフト制で週5日勤務、残業代込みで月給23万円となるケースもあり、労働時間の長さと引き換えに安定収入が得られる構造になっていることが多いです。
営業職も月給23万円の水準が多く見られる分野です。特に不動産・保険・人材業界などでは、基本給として23万円前後を提示し、ここに歩合やインセンティブが加算される仕組みが一般的です。営業成績によっては月給以上の収入を得られる一方、未達成の場合でも最低限の給与が担保されているという意味では、固定給23万円は一定の安心感を提供します。
また、製造業や物流業界でも、ライン作業員や倉庫内作業員といった現場系職種で、月給23万円前後の求人が多く出ています。夜勤や交代勤務の手当が含まれることでこの水準に到達するケースが多く、体力仕事である代わりに安定した収入が見込める点が特徴です。
このように、月給23万円は“特定の専門職”というよりも、“未経験OK・現場や接客に強い”職種に多い傾向があります。就職・転職活動においては、仕事内容や労働時間と見合っているかどうかも含めて、自分に合った働き方を見極めることが重要です。
昇給・ボーナスは期待できる?キャリアアップの可能性
月給23万円で働き始めた場合、その後の昇給やボーナス、さらにはキャリアアップの可能性が気になる方も多いはずです。現時点の収入が少し物足りなく感じられても、将来的に改善の見込みがあるかどうかで、働き続けるか転職を検討するかの判断材料になります。
まず、昇給について。多くの企業では年1回の昇給制度を導入しており、評価制度に基づいて給与が上がっていきます。たとえば、新卒入社や未経験からスタートした場合、毎年2,000〜5,000円程度の昇給が続くケースもあります。
ただし、企業規模や業績、部署によって昇給額には大きな差があります。中小企業ではベースアップがほとんどないところもあり、昇給があっても物価上昇に追いつかないと感じることもあるでしょう。
ただし、こちらも業種や企業の業績次第で大きく変動します。販売・サービス業やスタートアップなどでは、そもそもボーナスが存在しない場合もあり、「あっても年1回で寸志程度」といったケースもあります。
では、キャリアアップの可能性はどうでしょうか。月給23万円からスタートしても、経験を積むことでリーダー職や管理職への昇格、あるいは専門性を高めて高収入の職種に転職するという道は十分に存在します。たとえば、営業職で実績を重ねれば主任やマネージャーへの昇進が可能ですし、事務職でも資格取得や業務改善提案などを通じて評価されるケースがあります。
重要なのは、今の職場に成長の機会があるかどうかを見極めることです。昇給・賞与のルールが明確に存在し、上司との面談でキャリアの方向性を話し合えるような環境であれば、月給23万円からでも将来の収入アップは十分に期待できます。逆に、長年勤めても給与が横ばいのままである場合は、スキルを活かせる新たな環境を探すという選択肢も視野に入れて良いでしょう。